NieR Re[in]

Guide JP

とある世界のおもちゃ屋で、とても長い間売れ残っていたクマのぬ
いぐるみ。
優しい女の子のいる家庭に引き取られていきたいと願っていたが、
誰の手にとられることもなかった。寂しさがつのると、胸についた
メーターが右へ振り切れ、そっと一筋の涙を流したという。おもち
ゃ屋の廃業とともに廃棄され、雨風に晒されるうちにいつしか胸の
メーターはぴくりとも動かなくなっていた。

とある世界のある若いカップルに、悲劇をもたらしたクマのぬいぐ
るみ。初めてのガールフレンドに浮足立つ少年が、彼女への誕生日
プレゼントとして駅ビルの雑貨屋で購入。喜んでくれると期待して
渡したぬいぐるみは、包みが解かれるなり地面に叩きつけられた。
「私が欲しいって言ったのは『ウマ』のぬいぐるみなんだけど！？」
無残に捨てられたクマは、馬へのコンプレックスをこじらせ、来世
は必ず馬に生まれてきてやると誓った。

とある世界のテディベア収集家のコレクションの中でも、特に希少
価値のあったクマのぬいぐるみ。
著名なデザイナーが制作した限定モデル。「限定」という謳い文句
から、クマは自分の価値を自覚し、それゆえに山よりも高いプライ
ドを持つようになったという。しかしその価値は胸に留められた純
金のパーツによるもので、それを知ったクマは資本主義を心から憎
むようになった。

とある世界の小さい女の子の、遊び相手だったクマのぬいぐるみ。
女の子の母親は看護師。女の子は、クマのぬいぐるみを相手に、見
よう見まねで看護師さんごっこをするのがお気に入りだった。絆創
膏を貼り、熱と脈を測り、聴診器を当て……。クマはそんな女の子
を喜ばせるために、口から血を流してみせた。女の子は喜んでます
ますごっこ遊びに興じ、毎日毎日クマに「血を出して」とせがんで
はお世話をした。

とある世界に暮らす不良少年が、自室に隠し込んでいたクマのぬい
ぐるみ。少年の素行は成長するにつれて乱れていったが、もともと
は心優しい男の子だった。幼い頃の誕生日に、おばあちゃんとデパ
ートに行って選んでもらったのが、この風変わりなクマだった。今
は亡きおばあちゃんとの思い出が消えないように、不良少年はこの
クマをひっそりと大切にしている。少年の優しい心が消えていない
ことを、このクマだけは知っている。

由緒ある神社の神主に乱暴され、恨みながらに死んでいった巫女の
怨念が込められた人形。
孤児だったその娘を神主が引き取ったのは、神通力とも呼べる特殊
な力が備わっていたから。その力を利用するだけ利用して汚い金を
稼いだ挙句、彼女は二十歳の夜に死んだ。残念ながら、今のこの姿
となった彼女にその力は残っていない。

その昔、人々を襲った恐ろしい鬼を封じ込めた人形。
鬼は数多の村を襲い、男女子供問わず食い殺してきた。その被害を
これ以上広げないために、名のある陰陽師6人によって退治された。
封印された当初はこの姿のまま暴れ狂っていたが、あまりにも長い
時の中を封印されていたため、今はなんだかんだ居心地がよくなっ
てしまっている。

周囲の人間から嘘をつかれるなど、いじめが原因で自殺してしまっ
た少女の無念の霊が憑りついた人形。
いじめの標的にされた原因は偏に彼女が優秀すぎたから。彼女を恨
み、妬んだ人間たちがグルになって彼女を陥れた。それ故に、今の
この姿になっても思考が完全にナーバスになっており、事あるごと
に裏があるのではないかと勘ぐっている。

自らを省みず、人のために生き、人のために尽くし続けた女性の霊
が憑りついた人形。
心の底から誰かのために行動してくれてとても親切だが、親切すぎ
てどんな些細なことでも一から百まで面倒を見る女性だったという。
それは今も変わっておらず、絶えず何かを気にしているようにして
いるが、この姿なので何をどう考えているのかは全くわからない。

全く得体のしれない何かとてつもなく悪いものが憑りついてしまっ
た人形。
古い文献によるとそれは人語を解し、人語を操り、会話も難なくこ
なし、我々が理解できない言語で、誰かと通信しているような仕草
をすることがあったという。それから時が流れ、こんな姿になって
しまっているが、未だに何も解明されてはいない。

世界の「創生」について記された書。生まれたばかりの世界の、あ
るがままの姿が描かれている。「やがてそこには光と闇が生まれ、
二つの間に生じた争いは、積み上げられた全ての被造物が滅びるま
で続くだろう」と、予言めいた言葉で締めくくられているが、果た
してそこに書き残された言葉は、一つの真実に違いない。

世界の「医学」について記された書。
生体の構造や機能についての研究が記録されているようだが、その
ほとんどが残忍な実験の記録である。
そのうえ、全てのページに血が染み込んでおり、開いただけで気分
が悪くなっていく。表紙に付いた目玉を見つめていると、制作者の
狂気が伝わってくるようだ。

世界の「信仰」について記された書。
歴史に残された、様々な人々が信じたものの記録である。
そこに残された祈りや願いは、普遍的な人の心の情景だ。
またそれと同時に、記録の中に描写された人の行為やその本性は、
様々な矛盾に満ち、見ていて飽きることはない。

世界の「禁忌」について記された書。
人々の中で忌みはばかられてきた行いや事柄が書かれている。
内容の一部には、禁忌を犯したという人々の記録も残っているが、
それは凄惨な拷問と死の記録でもある。
しかし、そんな目にあった人々は、本当に悪だったのか……。
それは、今となっては意味のない問いである。

世界の「自然」について記された書。
様々な土地を探検し、そこで見聞きした世界の姿が描かれている。
その内容は、動物、植物、鉱物など自然物に留まらず、文明や社会
の構造などの記録も残されている。
人々の探求心は多くの謎を知識の光で照らしてきたが、その光が強
くなればなるほど、闇も深くなっていった。

「空」を司る精霊。
古くから「救済」の象徴とされており、天から降り注ぎし力は、時
に裁きの雷で強き者を懲らしめ、時に恵みの雨で弱き者を助ける。
そんな神のような御業に近づくべく、人間たちはその領域へ踏み込
むことを夢として掲げてきた。しかし、身体一つでその偉業を成し
遂げたことは、未だかつて一度たりともない。

「朝」を司る精霊。
古くから「希望」の象徴とされており、眩いほどの光で大地を照ら
し出し、全ての生物に活力を与える。
しかし現代の人間たちの中には、これが希望ではなく鬱屈の象徴と
して捉える者もいるらしい。朝が訪れることが、何か嫌なことが始
まる合図でもあるのかもしれない。

「海」を司る精霊。
古くから「神秘」の象徴とされており、その奥深くは光さえも届か
ぬ漆黒の世界が広がっており、限られた生物しか生きることを許さ
れない。海は数多の生物を有する楽園であり、人間にとって必要不
可欠な存在ではあるが、それを汚しているのもまた人間である。

「夜」を司る精霊。
古くから「恐怖」の象徴とされており、妖や悪しき者たちが闇の中
で蠢く恐ろしい世界とされてきた。しかしその反面、月の満ち欠け
や鳥虫の鳴き声など、夜にしかない美しさがあることにも人間たち
は気付き始めた。人間の興味というものは、恐怖さえも凌ぐものな
のだ。

「森」を司る精霊。
古くから「生命」の象徴ともされており、豊かな自然は人類だけで
なく、様々な動植物たちの成長を促す。しかし人間たちの文明が発
達するに従って自然は少しずつ破壊され、生態系に大きな影響が出
ていることは言うまでもない。自然を人の手で壊すことは容易だが、
人の手で造ることは恐ろしく難しいことを忘れてはならない。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では、その大きな翼を一度羽ばたかせれば竜巻を発生させ、
一息吐けば目の前の物を吹き飛ばしてしまうほどの力を有していた。
意思疎通を交わすこともでき、彼と話したとされる勇者によると、
なんとも爽やかな性格をしていたという。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では枯れ果てた土地に恵みの雨をもたらし、慈悲深い力を
持ちながらも、時には水流を操りその全てを飲み込むほどの力を有
していた。
意思疎通を交わすことも可能で、彼女に救われた女性によると、ま
るで母親のような心優しい性格をしていたという。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では一息で辺り一帯のものを全て焼き尽くし、その怒りが
頂点に達すると火山を噴火させ、地面からマグマを噴出させるほど
の力を有していた。
意思疎通を交わすことができ、彼との対話を試みた者は皆口々に、
怒りっぽい性格で話にならなかったという。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界ではその光で悪しきものを浄化させ、ありとあらゆる生物
を遍く照らしては希望や活力を降り注ぐほどの力を有していた。意
思疎通を交わすことができ、彼女と話したとされる天女によると、
ですます口調の丁寧な性格をしていたという。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では降り立った地に災厄や絶望を振りまき、辺り一帯に
大量の魔物を召喚するほどの力を有していた。
意思疎通を交わすことも可能で、彼との会話を記した書物によると、
やたら難しい言葉を使ったり回りくどかったりと、面倒な性格をし
ていたという。

どこかの世界で作られた家事支援ユニット。
いわゆるお手伝いロボットとして開発されたもので、掃除洗濯料理
といった家事全般の機能を有している。
このユニット最大の特徴は、購入者の各種ニーズに合わせた様々な
カスタマイズができることで、そのカスタマイズ性の幅広さから大
人気商品となった。発売当時のキャッチコピーは「貴方だけの最高
のパートナー」だった。

どこかの世界で作られた随行支援ユニットのプロトタイプ。
この時点で概ね全ての機能が搭載されており、その多くが以降のモ
デルで正式採用されることとなった。
しかし、いかにも機械な見た目から人間同様の流暢な会話ができる
ことに対して「不気味」「気持ち悪い」といったクレームが付けら
れ、以降のモデルでは会話の始まりに「肯定」「否定」といった回
答をつけるように改良が加えられた。

どこかの世界で作られた何かの模型。
とある有名なプロダクトデザイナーが何かの拍子に、「ビビッ」と
アイデアが降りてきて作ったもの。
まずは形にしてみようとその場しのぎのパーツを継ぎ接ぎして作り
上げたためになんとも不格好な見た目になってしまっているが、こ
れはそういうものなので決して文句を言ってはいけない。

どこかの世界で作られた健康支援ユニット。
解析機能に優れており、スキャンを行うだけで対象者の身長や体重
だけでなく、体脂肪率、筋肉量、筋質、体水分率などを測定し、日
々の食事や生活リズムに対して適切な指導を行う。
食べた物は全てチェックされ、トレーニングを怠ったり違反を繰り
返していると「貴方にはがっかりしました」などとお叱りを受ける
システムまで搭載されている。

どこかの世界で作られた戦闘支援ユニット。
当時大流行したサバゲ―の影響を受けて製造され、装備運搬や射撃
はもちろんのこと、索敵といった必要不可欠な支援を行ってくれる。
しかしあまりにも高性能すぎたため、このユニットを多く持ってい
るチームが圧倒的に有利になってしまい、サバゲーが始まるまでの
お手伝いとして利用されることがほとんどだった。

古の神殿に封印されていた、「叡智」について記された書。
人語を解するほどの能力を有し、世界についての知識も深い。
「封印されし言葉」を集めるという目的で、ひとりの男に付き添い
旅をし、最後までその男のことを見守り続けた。
この書の成り立ちや真価については、いまだ多くのことが謎に包ま
れているが、プライドが高く毒舌で、その割には世話焼きという、
ちょっとひねくれた性格をしていることが判明している。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
一人の女性に非常に懐いており、女性を守るために伝説の竜すら
滅ぼすほどの強大な力を有していた。意思疎通を交わすことができ、
彼と対話した者は口々に、厳つい外見からは想像できないほど無邪
気な声と性格をしていたと話す。

とある少女が、ゴミ捨て場から拾ってきたクマのぬいぐるみ。
少し前、ある事件が少女の住む街を騒がせた。人食い熊が街に出没
し、何人かの犠牲者が出てしまったのだ。以来、人々は熊のことを
忌み嫌い、それを模したおもちゃですら敬遠するようになった。
新品同様のまま、ゴミ捨て場に埋もれていたクマのぬいぐるみ。少
女はそれを手に取り、呟いた。「君も、私といっしょだね」。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では、ひと吠えで人々の気持ちを高揚させ、次々と宴を催
させるという一風変わった力を有していた。
意思疎通を交わすことができ、彼と話したとされる村人によると、
とにかくよく喋り、まるで口から先に生まれてきたような、極めて
明るい性格をしていたという。

とある世界に棲息していた不可思議な生き物。魔法の扱いに長けて
おり、気配を断つ術を使われると、才覚を持つ者でなければ見るこ
とも難しい。
なお、背中にコウモリを思わせる翼を持つが、これは空気を捕らえ
て羽ばたくためのものではなく、魔力を放って身体を浮行させるた
めのものらしい。また、頭頂部にある「ポンポン」は感情によって
色を変えることもあるようだ。

とある船乗りが、後生大事に抱えていた曰くつきのぬいぐるみ。
このぬいぐるみは、所有者に大いなる幸運を与える……海の上でそ
う噂されてから、ぬいぐるみを巡り大海が血で染まるほどの争奪戦
が起きた。強き者からより強き者へ所有権は移り、ぬいぐるみが持
つ効力について、様々な憶測と都合よい真実が無数に生まれた。
本当はこのぬいぐるみには何の力もなく、手に入れるまでその事実
に気付くことができない、呪いの人形だったのだ。

名うての海賊団が保有していた航海日誌。
当時の海域の情報や、海を賑わせた海賊、怪物の情報が詳細にまと
められている。中でも頁を割いて記載されているのは「幸運をもた
らす人形」について。執筆者は相当執着してこの人形を探したと推
察されるが、その結末は文書の大半を覆う血の塊が物語っている。

「夏」を司る精霊。
古くから「休息」の象徴とされており、人々は燃えるような太陽の
光を避け、身体を安らがせ、先祖に祈りを捧げた。また、夏は子ど
もたちにとって、大切な意味を持つ時間でもある。子どもたちは大
人になって気づくのだ。山で、海で、夢中になって遊んだ時間が、
疲れ果て、親たちに見守られながら眠った時間が、もう二度と帰っ
ては来ないことに。

どこかの世界で作られた戦闘支援ユニット。
宝を呼び寄せる「幸運の機体」と噂されている。だが実の所、塩害
で故障した索敵機でしかない。そのため所かまわず警告音を鳴らし、
逆に敵を引き寄せてしまう。
この機体の所有者は多くの敵と戦うことになるが、そのぶん宝や資
源も手に入る……というカラクリだった。それ故、実力のある海賊
や権力者には、大いに愛されていたという。

恋に生きた女の魂が宿った人形。
女は東の国に生まれた。女は生来の快楽主義者であり、容姿と財力
で男を選び、刹那的な恋を楽しむ日々を送っていた。しかし、堕落
した生活の果てに故郷を追われ、南の国へと流れつく。そこで女が
恋をしたのは、貧しく醜い青年であった。青年だけが、異国で暮ら
す女の孤独に寄り添うことができた。やがて、病に倒れた女は青年
に、自分が最も幸福だった頃の姿に模した人形を託した。女の死後、
その魂は人形に宿った。

とある世界に棲息していた伝説のドラゴンが転生した姿。
かの世界では、美しい水辺に棲み、雨を呼ぶ力があると信じられて
いた。人間の大人を憎み、その姿を見かけると、水底に引き込んで
溺れさせた。一方で、人間の子どもが好きで、背中に乗せて泳ぐこ
ともあったという。

「宴」を司る精霊。
古くから「祝福」の象徴とされており、人々に活力を与え、夢のよ
うな時間を過ごさせる。宴には、時に贅沢な食事があり、美しい音
楽があり、素晴らしい贈り物があった。しかし、そのようなものが
無くとも、人はただ笑い合える相手さえいれば、宴の席で日々の疲
れや苦しみを忘れ、ひと時の甘美な時間に身を委ねられるのである。

とある異世界にて出没する、霜の精を模した人形。
雪だるまのような可愛らしいデザインだが、もととなった存在はそ
の外見とは裏腹に残忍な性格。笑いながら冷気を吐いて人々を凍ら
せていた、という証言もあるようだ。
一説によれば、その正体は歪んだ欲望によって具現化した人間の感
情であるとも言われている。

どこかの世界で作られた随行支援ユニット。
とあるアンドロイドに付き添い、戦闘や目的地への移動をサポート
した。
独立思考型のA.Iを持たないため複雑な思考を行うことはない。
だが時には、人間のような強い意志を見せることがあるかもしれな
い。
例えば、自ら未来を獲得しにいく程の、強い意志を。

どこかの世界で作られた随行支援ユニット。
とあるアンドロイドに付き添い、戦闘や目的地への移動をサポートし
た。
独立思考型のA.Iを持たないため複雑な思考を行うことはない。故に
このユニットは感情を持たないはずだが、その頭部を撫でると親密
度を上げることができると噂されている。

とある世界で生産された球体関節人形。与えられた命令は忠実にこ
なすが、命令の範囲内で自分なりの楽しみ方を見つける器用な性格。
ニンゲンの原動力となっているヨクボウに強い関心を持ち、全ての
ヨクボウを収集しようとしている。趣味はニンゲン観察で、特にポ
ップコーン片手にキャットファイトを見るのが好き。趣味が悪い。

とある世界で生産された球体関節人形。古今東西あらゆる世界から
集めた武器をガチャに封入し、童話のキャラクターたちに提供して
いる。イベントスケジュールの管理や、コロシアムの開催など日々
忙しく働いているがタダ働き。自らをこき使う存在に不満を抱いて
いるが立場が弱い為、泣き寝入りすることしかできない哀れな存在。

どこかの世界で作られた宴会補佐ユニット。
宴会の場でのコミュニケーション補佐として、場を円滑に進行し、
滞りなく完了させるというミッションのもと、プログラムを実行す
る。立食パーティーでは周囲に溶け込めず壁沿いに立ったままのゲ
ストをさりげなくテーブルへと誘導し、食事に集中するゲストには
新客をあてがい、会話の弾んでいるグループには絶妙なタイミング
でドリンクを提供する。その心配りで、導入者に大変重宝されてい
る。

オトモとなったママ。なぜか海に遊びに行く気満々の姿だ。
本当は、ビキニを着てみたかったらしい。しかし、体型に合うサイ
ズが「たまたま」なかったため、「失礼しちゃうわよ！」と珍しく
ややプリプリしていた。サンゴ礁の周りを泳ぐ熱帯魚を見るのが長
年の夢の一つだったようで、いそいそと水中メガネを装着し、意気
揚々と海へと向かって行った。

オトモとなった運送屋。なぜか水兵の恰好をしている。
「夏、いいですねぇ。海！　日差し！　バケーションッ！　はぁ、
　私も暖かいところにバカンスしに行きたいものですよ。ここしば
　らく、会社的に忙しいからって、長期休暇なんてとらせてもらえ
　なくて、有給が余ってしまっていましてねぇ。行くとしたら、で
　きれば一棟貸しのヴィラ、プールつきで、それから……」
愚痴からスムーズに移行した運送屋の妄想話は尽きなかった。

赤いずきんをかぶったママ。背中にはりんごと、それを剥くための
ペティナイフを背負っている。
目利きな彼女が自分で選び抜いた、その日一番のりんごをごちそう
してくれる。こだわりは、有機栽培の農家からの直送であることだ
そうで、ママのネットワークの広さに驚かされるばかりである。余
裕がある時は巧みなナイフさばきで、うさぎの形に切ってくれる。
「りんごは手軽に栄養がとれるから、毎日でも食べなくっちゃ♪」

「機械生命体」のネットワークに接続された、人形型の端末。
それは、人類が作ったアンドロイド達を観察している。アンドロイ
ド達が見せる感情――愛とは、怒りとは、悲しみとは、何なのか。
無駄だと分かっていても、彼らが戦い続ける理由。すべての道が閉
ざされても尚、抗う理由……それら「機械生命体」にはない情報を
集めるために。「機械生命体」の更なる進化のために。

とある世界で暮らす、コウモリのような姿をしたモンスター。
夜行性であり、夜にはふわふわと空を飛び、昼は木の下などですや
すやと平和そうに寝ている姿が見られる。
攻撃呪文が得意で、仲間となって一緒に戦ってくれることもある。
モンスターでありながら、その愛嬌ある姿がマスコット的に愛され
ており、冒険者たちが被るぼうしのデザインにもなっている。